Evolution CMSとは
Evolution CMSとはCMSの1つで、Webサイトの構成やデザインの自由度が高く、個人・商用問わず無料で利用できます。
特殊な構文はありますが、PHPなどプログラミング言語の知識がなくても構築することができます。
MODXのEvolutionという種類のCMSが、2017年頃にEvolution CMSとしてプロジェクトが引き継がれました。
Evolution CMS公式Webサイト
Evolution CMS公式Webサイト(Evolution CMS Community)
Evolution CMSの特徴
Evolution CMSには次のような特徴があります。
ページの管理が分かりやすい
ページがツリーで常に確認できるため、どのような階層になっているかが直観的にわかります。
操作がしやすい
ツリーから右クリックでページの作成や編集、複製、削除などを行うことができます。
また、ツリー上からページをドラッグ&ドロップすることで、順序を瞬時に変更することができます。
タブによる複数の操作ができる
ページや設定などをタブで開くことができ、瞬時に切り替えることができます。
パッケージによる拡張機能
WordPressに比べて少なくはありますが、拡張機能を入れることができます。
また、拡張機能はPHPでコードを書いて自作することもできます。
ページの予約自動公開と自動終了
ページを指定した日付で自動的に公開したり非公開にしたりすることができます。
EmmetやWYSIWYGによる本文の作成
短い構文で素早くコーディングができるEmmetを使用することができます。
また拡張機能としてインストールすれば、TinyMCEなどのWYSIWYGで、リッチテキストエディタとして簡単な操作で本文を作ることができます。
コードのシンタックスハイライト
管理画面上で表示されるコードに対して、キーワードや記号などを色付けして、コードを読みやすく表示してくれます。
サイト全体の構築のしやすさ
Evolution CMS特有の構文ではありますが、サイト全体を比較的簡単に構築することができます。
例えばWordPressではPHPでコードを書いて構築しますが、Evolution CMSではテンプレートエンジンのような専用のタグを用いて構築することができます。
ページレイアウトの管理
異なるレイアウトごとに管理することができ、ページごとにレイアウトの設定ができます。
例えばトップページはトップページ用のレイアウト、第一階層のインデックスページは1カラムレイアウト、第二階層の詳細ページは2カラムレイアウトといった感じです。
Evolution CMSでは「テンプレート」といいます。
Webパーツの分割管理
例えばナビゲーションや左テキスト右画像といったブロックごとに区切ったパーツを、個々に管理することができます。
他のCMSではブロック、コンポーネント、パーツ、モジュールといった呼び方をしていますが、Evolution CMSでは「チャンク」といいます。
バージョンによる違い
Evolution CMSはメジャーバージョンにより、いくつかの違いがあります。
1系はMODX Evolutionのコードをほぼそのまま使用しています。
DittoはDocLister、DLMenuはWayfinder、TopicPathはDLCrumbsなど移行されています。
MODXと同じように拡張としてスニペットやプラグインが豊富に展開されています。
2系と3系はLaravelというPHPのフレームワークで作られていて、3系はLaravelのバージョンが8で作られています。
1系と違い、スニペットやプラグインがほとんどなく互換性もありません。
動作環境
Evolution CMSの動作する環境は次の通りです。
Evolution CMSのバージョンによって動作する環境が異なりますのでご注意ください。
Evolution CMSバージョン | PHPバージョン | MySQL バージョン |
---|---|---|
1.x.x | 5.6.x~ | 4.1.21~ |
2.x.x | 7.2.x~ | |
3.x.x | 7.3.x~ 8.x.x~ |
- ※ 1系と2系は公式にはPHPのバージョン8.x.xには対応していません。
- ※ データベースはMariaDBでも動作します。
- ※ 検証は行っていませんので、実際に動作するかは自己責任でお願いします。